3Dプリンターはどのように活かされるのか

広い分野で活用される3Dプリンター

3Dプリンターとは、設計データをもとに立体物を造形する機械である。従来のような材料を削る手法や金型を使う手法とは異なり、材料を薄い層のように積み重ねて形を作る。技術は試作品の開発期間を短縮し、製造コストを抑えることを可能にする。
近年では素材の進化により強度や耐久性が向上し、実用品の製造にも適している。設計データさえあれば、誰でも立体物を作れる時代が到来しており、製造のあり方を根本から変える存在として注目されている。

介護分野では、3Dプリンターを用いて介護食を調理する技術が進んでいる。利用者の飲み込む力に合わせて、食材をペースト状にしてから元の形に近い見た目に整える。栄養バランスを保ちつつ、食事の楽しみを提供するのが目的だ。
介護食のほかに、個人の体型や障害に合わせた福祉用具の製作、さらには介護食においても力を発揮する。車いすの座面パーツや、食事で使うスプーンの持ち手などを、利用者の手の形に合わせて設計する。既製品では対応できない細かな調整も短時間で行えるため、利用者の身体への負担が軽減され、日々の生活動作を助ける支援が可能となる。

医療現場では、患者の骨や臓器の模型を作り、手術のシミュレーションに利用されている。医師は手術前に患部の形を正確に把握でき、手術時間の短縮や安全性の向上に寄与する。
建築業界では建物のパーツを造形し、住宅の工期短縮に役立てる。製造業界においても、複雑な構造を持つ機械部品を一体成形で製造し、部品点数を減らす取り組みが行われる。このほかにも多様な分野で技術が応用され、社会の課題解決に向けた開発が進行中である。